小学校卒業式は親のためと気づく
息子が小学校を卒業しました。新型コロナウイルス感染症の拡大で,2月末から不穏な雰囲気になりました。予定されていた授業参観や,他の学年の親も楽しみにしている「六年生を送る会」がなくなり,まさかの学期末まで休校。卒業式はどうなるのだろうと思っていましたが,いろいろ対策を考えてやってもらえることになりました。
来賓の出席は見合わせ,出席は先生方と6年生,子どもの保護者2人まで,発熱の症状がある場合は出席不可,全員マスク着用,入り口で手のひらをアルコール消毒,椅子は前後左右に間隔をあけて配置・・・
終わってみればシンプルで感動的な式でした。卒業証書授与では,最初に登壇した子に校長先生が「卒業証書…」と読み上げると,小学校の全過程を修了したことを実感。近所の子だから,他人事とは思えませんでした。介添えは息子が2年生でお世話になった大木先生。
保護者代表の謝辞(良かった!)に含まれていましたが,この状況で卒業式を執り行えたことについて,先生方への感謝の気持ちでいっぱいです。
先生たち全員の祝辞は呼びかけ形式で,「手紙~拝啓 十五の君へ~」を生コーラス。6年生を受け持った3人の先生は言葉に詰まりながらお祝いしてくださいました。
息子の6年生担任は平岩先生。1年生の時は他のクラスの担任でしたが,6年間を知っていることもあるからでしょう,3学期はことあるごとに涙を浮かべていたそうで,その温かいお気持ちが嬉しいです。
私事ですが,PTA本部役員を2年経験し,学校の授業以外にも先生たちにはやることがいっぱいあることを知りました。そして,授業参観だけではわからない,学校での子どもたちの様子を見ることができました。これも,卒業式への思いを深くしているかもしれません。
涙を浮かべている子もいましたし,息子も,鳩山先生が泣いていたのにはぐっと来たと言っていました。でもやっぱり嬉しかったのは親たちなのです。ここで気が付きました。「小学校の卒業式は親のためのセレモニー」だと。
ランドセルが歩いていたのに。
声まで変わってしまって。
ひとり息子だし,親として子どもの卒業式に立ち会ったのは初めてだと今更ながら気が付きました。(幼稚園卒園は諸事情で微妙だったんです)。
子どもの時は,親は元から親だと思っていましたが,とんでもない。ずっと(初心者マーク付き)親なのでしょう。